ふとカミサンから、こんな話をしはじめました。
まだ 子供が小さい頃、オッサンが朝早くから晩遅くまで働いていた頃の時です。
下の娘、ピアノが好きで習わせていたのですが、先生から才能があると言われ、ワンランク上のコースを習わせていました。そんな娘が学校の行事でクラスの人たちと合奏をすることになったそうです。
カミサンは、当然娘はピアノを弾くものと思ったそうです。他の子達と練習量が違うはずですから。
でも、娘が選んだのは、「鍵盤ハーモニカ」でした。
娘の性格は、出来るだけ目立たないで済むならそれで良い。というものです。
だから、「鍵盤ハーモニカ」だそうです。
カミサンとしては ショックだったようです。
家計をやりくりして月謝を払っていたのですから、費用対効果という観点からすると、大赤字です。
でも、娘としては当然で、目立たず、周りの「鍵盤ハーモニカ」の仲間と一緒に吹くことができるのです。きっと、娘の友人がいたのでしょう。自分だけ違うパートだと寂しい気持ちになったのかもしれません。
そんな娘が、家でハーモニカの練習をしていると、「ママ ちょっと来て」と呼びます。
?と思い、行くと「息を出していると疲れるから、ママが吹いて」とゴムホースみたいな管をカミサンに渡します。
カミサン 子供達にはめっぽう弱く、言われたら ハイ ですから(自分の身内の子供限定です)、口に咥え、吹いたそうです。
どのような曲かわからないですから、強弱も不明だし、どこで息継ぎするのかもわかりません。懸命に吹いていたら、苦しくなって、途中で吹けない状態になったそうです。そしたら、娘がカミサンの膝を叩いて、「吹いて!」と強いります。
カミサン必死に吹きます。という具合だそうです。
ちょうど、夕食の支度をしている時、エプロンをかけた状態のカミサン。フラフラになりながら、「鍵盤ハーモニカ」を吹いていた とのことです。
カミサンはそれから「鍵盤ハーモニカ」が嫌いになったそうです。。。
オッサン 知りませんでした。
そんなことがあったんだ。
娘と母親との 些細な出来事の中にも、紆余曲折、歴史といったらオーバーですが、背景というものが浮かび上がります。
そうやって スクスク育った娘。
今も 誰かに これやって と言いつつ 仕事をしているのでしょうか
書かずにはおられない そんなエピソードでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。